なぜ頑張っているのに自信が持てないのか?中学生が知るべき2種類の自信の違い

なぜ頑張っているのに自信が持てないのか?
中学生が知るべき2種類の自信の違い

テストの点数が良いと元気、悪いと落ち込む…その自信は本番で崩れる

中1・中2のお子さんを見ていて、こんな様子はありませんか。

定期テストで良い点を取った日は、笑顔で「次も頑張る!」と言っている。けれど、次のテストで思ったより点が取れなかったとき、「やっぱり自分はダメだ」と急に落ち込んでしまう。道コンの結果が返ってくるたびに、一喜一憂して気分が大きく揺れる。

保護者としては「頑張っているのは分かるのに、どうして自信が続かないんだろう」と心配になります。特に北海道の高校入試を見据えると、この不安定な状態のまま中3を迎えて大丈夫だろうか、と感じることもあるでしょう。

テストを受ける中学生

実は、この「点数で上下する自信」には、大きな落とし穴があります。良い結果が出ているうちは問題ないように見えますが、本番や難しい問題に直面したとき、簡単に崩れてしまうのです。

頑張っているのに自信が持てない。その理由は、お子さんの能力不足ではありません。**持っている自信の「種類」**に問題があるのです。


それは当たり前。あなたが持っているのは「結果の自信」だから

ここで知っておいてほしい大切なことがあります。
実は、自信には2種類あるのです。

2つの自信

結果の自信:点数や評価で上下する(不安定)

一つ目が「結果の自信」。これは、テストの点数、順位、道コンの偏差値など、目に見える結果によって支えられる自信です。

結果の自信の特徴:

  • 良い点が取れると元気になる
  • 悪い点が出ると一気に落ち込む
  • 周りと比べて自分の位置を気にする
  • 「次も取れるか」という不安がつきまとう
  • 本番の緊張や難問に弱い

多くの中学生が持っているのは、この「結果の自信」です。特に中1・中2は、周りと比べ始める時期。成績や順位が見えやすくなり、「できる子/できない子」というラベルを自分に貼ってしまいがちです。

結果の自信は、悪いものではありません。良い点を取れば嬉しいのは自然なことです。

ただし、結果の自信だけに頼ると、本番で崩れやすいという弱点があります。なぜなら、結果は自分の努力だけではコントロールできない要素(問題の難易度、体調、運)に左右されるからです。

内申ランクを積み上げる時期、そして北海道の高校入試という大勝負を控えた今、「結果だけの自信」では不安定すぎるのです。

プロセスの自信:行動の積み重ねで支えられる(安定)

もう一つが「プロセスの自信」。これは、自分がやった努力や行動の事実によって支えられる自信です。

プロセスの自信の特徴:

  • 点数が多少ブレても揺れにくい
  • 「今日これをやった」という事実が支えになる
  • 自分でコントロールできることに集中する
  • 本番の緊張や難問にも強い
  • 長期的に積み上がっていく

たとえば——

  • 今日10分勉強した(事実)
  • 昨日できなかった問題が今日できた(成長)
  • 1週間毎日続けられた(継続)
  • 苦手の原因が分かった(理解)
  • 同じミスが減ってきた(改善)

こういった「プロセス」は、自分でコントロールできます。だから、テストの点数が思ったより低くても、「でも今日はこれをやった」という事実が心を支えてくれるのです。

中1・中2の今、このプロセスの自信を育てておくことが、のちの道コンでも、内申ランクでも、そして入試本番でも、揺るがない力になります。


本番に強い「プロセスの自信」を育てる3つの方法

では、どうすればプロセスの自信を育てられるのでしょうか。今日から始められる3つの方法をご紹介します。

【方法1】努力を可視化する

プロセスの自信を育てる第一歩は、やったことを見える形で残すことです。

  • カレンダーに1行メモ:「数学ワーク2ページ」「英単語10個」など
  • 勉強時間を記録:「今日は合計30分」とメモするだけ
  • 進捗を塗りつぶす:問題集のページを終えたら色を塗る

これだけで、「自分は何もやっていない」という思い込みが消えます。積み重ねた事実が目に見えると、それ自体が自信になるのです。

努力を可視化

【方法2】最小単位を決めて継続する

「毎日2時間勉強する!」という目標は、ハードルが高すぎて続きません。プロセスの自信を育てるには、続けられる最小単位から始めることが重要です。

  • 毎日10分だけ:タイマーをセットして始める
  • 1問だけ:数学の問題を1つだけ解く
  • 5個だけ:英単語を5つだけ覚える

小さくても、続けること自体が自信になります。「毎日続けられている」という事実が、プロセスの自信を育てるのです。

この継続が、結果として内申ランク(学校の成績)にも反映されていきます。

【方法3】1行ふり返りで成長を実感する

毎日1分だけ、こんなふり返りをしてみましょう。

  • 今日できたこと:「連立方程式が解けた」
  • つまずいたところ:「文章題の式が立てられない」
  • 明日やること:「文章題をもう1問やる」

これは「反省会」ではありません。次の一手を決める時間です。

このふり返りを続けると、「自分は少しずつ成長している」という実感が生まれます。それが、プロセスの自信を強くしていくのです。


中1・中2の今だからこそ、プロセスの自信を育てるべき理由

「でも、まだ中1・中2だし、受験はまだ先だから…」

そう思うかもしれません。でも、今この時期だからこそ、プロセスの自信を育てることが重要なのです。

循環

理由1:内申ランクは中1から積み上がる

北海道の高校入試では、内申ランクが大きなウェイトを占めます。そして内申は、中1の成績から記録されていきます。

プロセスの自信を持っている生徒は、日々の授業、提出物、小テストに安定して取り組めます。結果として、内申ランクが積み上がっていくのです。

理由2:受験期に結果の自信だけでは不安定すぎる

中3になると、模試や道コンの回数が増え、周りも本気モードになります。このとき、結果の自信だけに頼っていると、一度悪い結果が出たときに大きく崩れてしまいます。

プロセスの自信があれば、「点数は下がったけど、今日もやるべきことはやった」と踏ん張れます。これが、本番に強い力になるのです。

理由3:土台作りの時期を逃すと後で苦労する

中1・中2は、勉強の「土台」を作る時期です。この時期にプロセスの自信を育てる習慣ができていれば、中3で受験勉強が本格化しても、焦らず安定して進められます。

逆に、この時期を「まだ大丈夫」と過ごしてしまうと、中3になってから習慣を作るのは大変です。

今から始めれば、中3で「揺るがない自信」になります。

土台


今週から始めよう:プロセスの自信を育てる最初の一歩

では、今日から何を始めればいいのでしょうか。

保護者ができるサポート3つ

1. 結果より「やったこと」を聞く
「何点だった?」ではなく、「今日は何を勉強した?」と聞いてみてください。

2. 記録の仕組みを一緒に作る
カレンダーやノートに、勉強したことを書く習慣を一緒に始めましょう。

3. 比較ではなく、昨日の自分と比べる声かけ
「○○さんより上だね」ではなく、「昨日よりできるようになったね」と声をかけてください。

まとめ:揺るがない自信は、小さな積み重ねから

自信には2種類あります。

  • 結果の自信:点数で上下する、不安定
  • プロセスの自信:行動の積み重ねで支えられる、安定

中1・中2の今、プロセスの自信を育てることが、内申ランクにも、道コンにも、北海道の高校入試にも強くなる秘訣です。

今日から小さく始めましょう。10分だけ、1問だけ、5個だけ。
その小さな積み重ねが、揺るがない自信になります。