
夏休みを目前に控えた今、北海道の中学生にとって大きな山場が近づいています。
そう、道コン(北海道学力コンクール)です。

この模試の結果が入試に直結し、志望校合格の鍵を握ることをご存知でしょうか?
私は30年以上の講師経験を持ち、1万組以上の親子と向き合ってきた「合格親方」すどうです。大手家庭教師派遣会社でトップアドバイザーとして活躍した経験から、北海道の受験事情に精通しています。
この記事では、夏期講習を最大限に活用して道コンで結果を出し、得点力を上げるための効果的な学習法をお伝えします。
道コンとは?北海道の中学生が知っておくべき重要模試
まずは基本から。
道コン(北海道学力コンクール)は、北海道内の中学生の約40〜70%が受験する最大規模の模試で、実際の高校入試との相関性が非常に高いことで知られています。

特に中学3年生になると、この結果が志望校選びの重要な判断材料となるのです。

ただの模試でしょ?
そう思うかもしれませんが、道コンは単なる実力測定の場ではありません。
北海道の高校入試において、内申ランクと並ぶ重要な指標となっているのです。
道コンの特徴は以下の3点です。
- 北海道の高校入試と非常に相関性が高い出題傾向
- 中学1年生から3年生までの幅広い範囲からの出題
- 学校の枠を超えて自分の実力を客観的に把握できる
特に注目すべきは、道コンの結果が入試本番に直結するという点です。
道コンで高得点を取ることで、秋から始まる学力テスト(総合ABC)の成績向上につながり、結果とし入試本番の合格につながるのです。
道コンの出題範囲と特徴
道コンの出題範囲は非常に広く、中学1年生から3年生までの内容から幅広く出題されます。

道コンの出題範囲表がありますので、チェックしてみてくださいね。
特に以下の教科では基礎的な内容の理解度が問われます。
- 数学:正負の数、文字と式の基本計算、一次方程式、連立方程式の解法、関数(一次関数)の基本概念
- 英語:be動詞・一般動詞の基本文法、現在・過去・未来時制の使い分け、基本語彙(1000語レベル)
- 国語:漢字の読み書き(常用漢字レベル)、文法の基礎(品詞、活用など)、古典の基本的な文法事項
理科と社会は、覚えた分だけ得点になりやすい特性があります。
つまり、コツコツと基礎知識を積み上げることが高得点への近道なのです。

あなたは今、どれくらい準備できていますか?
夏期講習を最大限活用するための事前準備
夏期講習の効果を最大化するためには、事前の準備が不可欠です。
私が家庭教師派遣会社で1万組以上の親子と向き合ってきた経験から言えることは、「準備なくして成功なし」ということ。
特に夏休み前のこの時期こそが、受験成功への重要なターニングポイントなのです。
ある生徒さんの例を紹介します。
中学2年の冬まで成績が伸び悩んでいた佐藤君(仮名)。彼は夏期講習前にしっかりと準備をすることで、道コンの偏差値を53から62に伸ばし、内申ランクを2つ上げることに成功しました。

彼が行った準備とは何だったのでしょうか?
基礎力徹底強化のための自己診断
まず最初に行うべきは、自分の現在の学力を客観的に把握することです。
具体的には、以下の3つのステップで自己診断を行いましょう。
- 教科書の例題を解き直し、理解度をチェック
- 学校のワークの基本問題で定着度を確認
- 苦手単元をリストアップ
特に重要なのは、「わかる」と「できる」の違いを認識すること。
「あぁ、そうだった」と思い出せることと、実際に問題が解けることは全く別物です。自分で解けるようになるまで繰り返し練習することが大切です。
道コン対策としては、過去問を活用するのも効果的です。
「道コンセレクション」という教材があり、中1・中2の内容が含まれています。これを使って全体の復習をすることで、道コンの出題傾向も把握できます。
効果的な学習計画の立て方
次に、夏期講習に向けた学習計画を立てましょう。
計画を立てる際のポイントは以下の3つです。
- 優先順位の設定:内申ランクに直結する苦手科目、道コン(入試)で得点源にしたい科目の順に優先度を決める
- 時間配分:平日2〜3時間、土日4〜5時間を目安に(部活動がある場合は調整)
- バランス:苦手科目6:得意科目4の比率で学習時間を配分
私の指導経験から言えることは、「継続は力なり」ということ。
無理な計画を立てて三日坊主になるよりも、少しでも毎日続けることが大切です。
特に夏休みからは受験生として本格的に学習をスタートさせるなら、今のうちに学習習慣をしっかり作っておきましょう。
道コンで結果を出すための教科別攻略法
さて、ここからは各教科の具体的な攻略法をお伝えします。
私が30年以上の指導経験で培った「合格親方メソッド」の核心部分です。
数学、英語、国語、理科、社会の5教科について、道コンで高得点を取るための具体的な学習法を解説します。

あなたはどの教科に一番力を入れるべきでしょうか?
数学:基礎計算力の徹底強化
数学で高得点を取るためのカギは、基礎計算力の徹底強化です。
特に以下の単元は必ず押さえておきましょう。
- 正負の数の四則計算
- 文字式の展開と因数分解
- 一次方程式と連立方程式の解法
- 一次関数のグラフと式
数学の学習で最も効果的なのは、「反復練習」です。
同じ問題を3回以上解くことで定着率が格段に上がります。特に間違えた問題は、必ず理解できるまで繰り返し解きましょう。
ある生徒さんは、毎日10分間の計算トレーニングを続けただけで、道コンの数学の点数が15点アップしました。小さな積み重ねが大きな差を生むのです。
英語:基本文法と語彙の定着
英語は基本文法と語彙の定着が最重要です。
特に以下の項目を重点的に学習しましょう。
- be動詞と一般動詞の使い分け
- 現在形・過去形・未来形の活用
- 疑問文と否定文の作り方
- 基本語彙1000語の習得
英語学習のコツは「音読」と「書き取り」の組み合わせです。
教科書の本文を声に出して読み、その後で書き取る練習をすることで、文法と語彙が自然と身につきます。
「英語が苦手で…」
そう悩んでいた生徒さんも、この方法で3ヶ月後には得意科目に変わりました。コツコツと続けることで、必ず結果はついてきます。
国語:読解力と語彙力の向上
国語は読解力と語彙力の向上がポイントです。
特に以下の対策を行いましょう。
- 漢字の読み書き練習(常用漢字レベル)
- 文学的文章と説明的文章の読解練習
- 文法の基礎(品詞、活用など)の理解
- 古典の基本的な文法事項の習得
国語の学習で効果的なのは「要約練習」です。
長い文章を100字程度にまとめる練習をすることで、文章の要点を掴む力が身につきます。これは道コンの読解問題で大いに役立ちます。
私の指導した生徒さんの中には、要約する練習を続けて、国語の偏差値を10以上上げた子もいます。地道な努力が実を結ぶ好例です。
理科・社会:効率的な暗記法
理科と社会は「覚えた分だけ得点になる」特性があります。
効率的な暗記法として、以下の方法がおすすめです。
- 小分けにして覚える:一度に多くを覚えようとせず、10分単位で区切って学習
- 反復学習:同じ内容を間隔を空けて繰り返し学習(1日後、3日後、1週間後)
- アウトプット重視:覚えた内容を声に出したり、書いたりして定着させる
特に効果的なのが「教える練習」です。
誰かに教えるつもりで学習内容を説明すると、自分の理解度が明確になり、記憶の定着率も高まります。家族に説明するだけでも効果があります。
ある生徒さんは、理科と社会の重要語句をカードにまとめ、電車の中で毎日10分間復習することで、両教科とも20点以上点数を上げました。スキマ時間の有効活用が成功の鍵です。

重要な語句をまとめるならマインドマップを活用するのがオススメです。
苦手分野克服で内申ランクアップを目指す
内申ランクを上げるためには、苦手分野の克服が不可欠です。
なぜなら、内申点は9教科の総合評価だからです。一つの教科でも点数が低いと、全体のランクが下がってしまいます。
では、どうすれば効率的に苦手を克服できるのでしょうか?
効果的な苦手克服法
苦手克服の第一歩は、「苦手を認識すること」です。
多くの生徒は苦手科目から逃げがちですが、それでは永遠に克服できません。まずは自分の苦手を正確に把握しましょう。
具体的な苦手克服法として、以下の3つの方法が効果的です。
- 分散学習の活用:苦手科目を毎日少しずつ学習(20〜30分程度)
- インターリービング学習:得意科目と苦手科目を交互に学習し、集中力を維持
- スモールステップ法:難しい内容を小さなステップに分けて少しずつ理解を深める
私の指導経験から言えることは、「苦手は一気に克服しようとしない」ということ。
毎日少しずつ、着実に進めることが大切です。特に夏期講習では、苦手科目を重点的に学習する絶好の機会です。
「数学が本当に苦手で…」と悩んでいた生徒さんも、毎日15分の基礎問題演習を3週間続けただけで、テストの点数が30点以上アップしました。
あなたにもできるはずです。
内申ランクの計算方法と目標設定
内申ランクを上げるためには、まず現在の自分の立ち位置を知ることが重要です。
北海道の内申ランクは、9教科の5段階評価の合計点から計算されます。この合計点によって、内申ランクが決まります。
目標設定のポイントは、「現実的かつ挑戦的な目標」を立てること。
例えば、現在の内申ランクがDランクの場合、夏期講習と道コン対策を通じてCランクを目指すといった具体的な目標を設定しましょう。
目標達成のためには、各教科の現在の評定を確認し、上げるべき科目を特定することが大切です。特に「3」を「4」に上げられそうな科目を重点的に対策することで、効率的に内申点を上げることができます。
夏期講習中の効果的な学習習慣
夏期講習の効果を最大化するためには、講習中の学習習慣が非常に重要です。
私が1万組以上の親子と向き合ってきた経験から言えることは、「習慣化」こそが成功の鍵だということ。
では、どのような習慣を身につければよいのでしょうか?
学習の「質」を高めるテクニック
学習の質を高めるためには、以下の3つのテクニックが効果的です。
- アクティブラーニング:単に読むだけでなく、問題を解く、要約する、教えるなど能動的に学ぶ
- ポモドーロ・テクニック:25分集中して学習し、5分休憩するサイクルを繰り返す
- 復習の習慣化:その日学んだことを寝る前に10分間復習する

特に効果的なのが「アウトプット中心の学習」です。
インプット(読む、聞く)だけでなく、アウトプット(書く、話す)を意識的に増やすことで、理解度と定着率が格段に上がります。
ある生徒さんは、夏期講習で学んだ内容を毎日ノートにまとめ直す習慣をつけたことで、道コンの偏差値を10以上アップさせました。小さな習慣が大きな成果を生むのです。
モチベーション維持のコツ
夏期講習中にモチベーションを維持するのは簡単ではありません。
特に暑い夏、友達は遊びに誘ってくるし、ゲームやスマホの誘惑も強くなります。
そんな中でモチベーションを維持するコツは以下の3つです。
- 小さな成功体験を積み重ねる:達成可能な小目標を設定し、クリアしていく
- ご褒美システムの導入:目標達成後に小さなご褒美を自分に与える
- 学習仲間を作る:同じ目標を持つ友人と励まし合いながら学習する
「勉強のやる気が出ない…」
そんなときは、「5分だけやってみる」と自分に言い聞かせてみましょう。始めてしまえば続けられることが多いものです。
また、目標を視覚化することも効果的です。志望校の写真や合格したときの自分の姿をイメージした紙を机に貼っておくと、モチベーション維持に役立ちます。
私の指導した生徒さんの中には、毎日の学習時間と内容を記録するノートをつけることで、学習習慣を定着させた子がたくさんいます。「記録する」という行為自体がモチベーション維持につながるのです。
道コン後の振り返りと得点力アップへの道筋
道コンを受けた後の振り返りは、得点力アップへの重要なステップです。
多くの生徒は模試の結果を見て終わりにしてしまいますが、そこからが本当の学びの始まりなのです。
道コン結果の効果的な分析法
道コンの結果を効果的に分析するためには、以下の3つのステップを踏みましょう。
- 得点分析:各教科・各単元の得点状況を詳細に分析
- 誤答分析:間違えた問題の傾向と原因を特定
- 弱点把握:重点的に強化すべき分野をリストアップ
特に重要なのが「誤答分析」です。
単に「わからなかった」で終わらせず、なぜ間違えたのかを深く掘り下げることで、真の弱点が見えてきます。
「計算ミスが多い」「問題文の読み取りが不十分」「基本概念の理解が足りない」など、具体的な原因を特定しましょう。
ある生徒さんは、道コンの誤答分析を徹底的に行い、弱点を集中的に克服したことで、次の学力テストで全教科の点数を上げることに成功しました。
得点力アップのための秋以降の戦略
道コン後、秋以降の得点力アップのための戦略は以下の通りです。
- 弱点の集中強化:道コンで明らかになった弱点を重点的に対策
- 定期テスト対策の徹底:内申ランクに直結する定期テストの準備を万全に
- 志望校研究の深化:志望校の入試傾向に合わせた学習計画の調整
特に重要なのが「定期テスト対策」です。
内申点は定期テストの結果に大きく左右されるため、テスト2週間前からの集中対策が欠かせません。
具体的には、以下の手順で準備を進めましょう。
- テスト範囲の確認と学習計画の立案
- 教科書・ノート・プリントの総復習
- 予想問題や過去問による実践演習
- 弱点分野の最終確認
私の指導した生徒の多くは、この方法で2学期以降の定期テストの点数を大幅に向上させ、内申ランクを1〜2ランク上げることに成功しています。
道コンは終点ではなく、内申ランクアップへの通過点。この結果を踏まえて、秋以降の学習をさらに効果的に進めていきましょう。
まとめ:夏期講習と道コンを活用した得点力アップ戦略
この記事では、夏期講習を最大限に活用して道コンで結果を出し、得点力を上げるための効果的な学習法をお伝えしました。
最後に、重要なポイントをまとめておきます。
- 道コンの重要性を理解する:北海道の高校入試において、道コンは単なる模試ではなく、内申ランクに直結する重要な指標
- 夏期講習前の準備を徹底する:自己診断と学習計画の立案が成功の鍵
- 教科別の攻略法を実践する:各教科の特性に合わせた効果的な学習法を取り入れる
- 苦手分野を集中的に克服する:分散学習やスモールステップ法で効率的に弱点を強化
- 効果的な学習習慣を身につける:アクティブラーニングやポモドーロ・テクニックで学習の質を高める
- 道コン後の振り返りを徹底する:結果の分析と秋以降の戦略立案で内申ランクアップを目指す
北海道の高校受験において、この夏の取り組みが合否を大きく左右します。
「継続は力なり」という言葉があります。毎日コツコツと積み重ねる努力が、必ず結果として表れます。
焦る必要はありません。今からしっかりと計画を立て、一歩一歩着実に進んでいけば、必ず志望校合格への道は開けます。

大切なことは、「自分を信じること」。
あなたならできます。一緒に頑張りましょう!
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