【8月道コン】「点数取れてない!」で終わるな!隠された意外な価値

【8月道コン】「点数取れてない!」で終わるな!
隠された意外な価値

受験生にとって、8月に行われる北海道学力コンクール(通称:道コン)は、夏休み明けの実力を確認する大切な機会です。しかし、多くの生徒や保護者は、この時期の得点に一喜一憂しがちです。

合格親方すどう合格親方すどう

受験生はここからが勝負です!
十分に点数を伸ばすことができます!

実は、8月道コンで点数が悪いことは、決してネガティブなことばかりではありません。むしろ、合格への近道になる可能性を秘めています。

私は30年以上講師をしてきましたが、8月道コンの結果は「最高の教材」だと考えています。なぜなら、この時期の低得点には、合格につながる大切なヒントが隠されているからです。

8月道コンの特徴と難易度

2025年現在の8月道コンは、難易度がとても特徴的です。Web上の情報によると、2024年8月に実施された第2回北海道学力コンクールでは、中学2年生の5科目合計平均点が255.2点と、かなり難しい設定でした。

道コンの2年生の平均点

特に、国語は★★★★★(難)、数学は★★★☆☆(標準)、社会・理科・英語は★★★★☆(やや難)と、全体的に難しい傾向がありました。

8月は夏休み中で学習の断絶する中学生は少なくはありません。夏期講習などを利用していても、暑さのなどで学習のリズムを崩してしまい、実力が一時的に落ち込む時期でもあります。
もちろん、夏休みの学習を上手に進めて実力を伸ばす中学生もいますので、差がついてしまうことがあります。

強化別平均
中2の2024年8月実施分

北海道の多くの学習塾が夏期講習の終盤というタイミングで行われる8月道コンですから、道コン事務局があえて難しい問題を出しているとは言いませんが、道コンを受けた場合には、弱点などがはっきりと見える化されるような問題になっているように思っています。

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8月道コンはちょい難しめだと思っています。
個人的な感想ですが・・・

つまり、この夏休みの終わりの時期に点数が取れなかった場合は「実力不足」だとネガティブにとらえるのではなく、「弱点を見つけるチャンス」で2学期からの学習を、学習のスタイルを見直す時期なのです。

あなたはどう感じますか?

手をふる中学生

低得点から合格への近道を見つける

8月道コンで低得点(自分が考えていた点数より低い点数)を取ると、多くの生徒は落ち込みます

しかし、ここからが本当のスタートです。

私がこれまで1万組以上の親子にアドバイスしてきた中で、成功しているケースは、この時期に点数が取れなかったこと宝の地図」として活用していました。

具体的には、次の3つのステップが効果的です。

1. 問題分析で弱点を特定する

8月道コンの成績表には、単元ごとの正答率が詳しく載っています。この情報をしっかり分析し、自分の弱点となっている単元をはっきりさせましょう。

特に注目したいのは、その問題の平均より10点以下の単元です。これらは「すぐに対策が必要な分野」になります。

たとえば、中学3年の佐藤君(仮名)は8月道コンで数学が50点と苦戦しました。しかし、詳しく分析すると「関数」と「図形」で大きく点を落としていることがわかりました。この2つの単元に集中して勉強した結果、10月の道コンでは75点まで回復し、最終的に第一志望校に合格できました。

2. 志望校との得点差を把握する

北海道の公立高校入試では、各高校の合格ライン(ボーダーライン)の内申ランクが比較的はっきりしています。ですから、公立高校入試では、上位の進学校ほど当日の得点が決め手になる傾向がありました。

8月道コンの結果と志望校合格に必要な点数を比べて、「あと何点必要か」を具体的に知りましょう。この差を埋めるための計画を立てることが大切です。

3ステップ

3. 時間配分を最適化する

限られた時間で効率よく得点を上げるには、「点数の取りやすさ」を考えた学習計画が必要です。

たとえば、数学の「計算問題」は短期間で点数を伸ばしやすいですが、「証明問題」は時間がかかります。8月から入試までの残り時間を考えると、まずは「効率の良い単元」から取り組むのが賢い方法です。

8月道コン後の理想的な学習サイクル

8月道コンの結果を最大限に活かすための理想的な学習サイクルを紹介します。

多くの受験生がやりがちなのは、「全科目を均等に勉強する」という落とし穴です。限られた時間の中では、弱点に集中して取り組む勇気が必要です。

学習サイクル

私が指導した生徒の中で印象的だったのは、英語が苦手だった田中さん(仮名)です。8月道コンで英語が65点と苦戦しましたが、文法の基礎に絞って徹底的に学習したところ、2か月で80点台まで伸びました。

「すべてを完璧にしようとするより、重要な部分を確実に仕上げる」という考え方が、限られた時間で合格に近づくコツです。

保護者ができるサポートと心構え

8月道コンの結果を受け取った保護者の皆さんへ。この時期のサポートが、お子さんの合格を大きく左右します。

まず大切なのは、得点が低かったことを責めないことです。むしろ「弱点が見つかって良かったね」と前向きな声かけをしてください。

保護者のサポート

次に、お子さんと一緒に結果を分析し、具体的な対策を考えましょう。「あと何点必要か」「どの単元を強化すべきか」を冷静に話し合うことが大切です。

最後に、学習環境を整えることも保護者の大事な役割です。集中できる場所を用意したり、適度な休憩を取らせたりすることも忘れないでください。

まとめ:8月道コンを合格への踏み台に

8月道コンの得点が低いことは、決して悪いことではありません。むしろ、そこから見えてくる具体的な弱点こそが、合格への近道を教えてくれます。

大切なのは、結果に一喜一憂せず、冷静に分析して残りの期間で何をすべきかをはっきりさせることです。

30年以上の講師経験から言えるのは、この時期に弱点を見つけて対策できた生徒ほど、最終的に大きく伸びる可能性が高いということです。

中学生

8月道コンの結果を前向きに受け止め、合格へのステップとして活用してください。みなさんの健闘を心から応援しています。

より詳しい受験対策や学習方法については別の記事もご覧ください。